国松工務店【R+house 名古屋西・緑・東海】編集部
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外観 家づくり 長寿命住宅
2023.7.20
シンプルモダンな住宅デザインが人気です。
その中でも、キューブのような陸屋根の木造住宅が増えており、街中で見かけることも多いでしょう。
ところが、そのメリット・デメリットを知らない方は少なくありません。
そこで、今回は「陸屋根の木造住宅」について、メリット・デメリットから施工事例、多くの方が気になる疑問についてまで、徹底解説します。
マイホームの新築を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
コラムのポイント
■陸屋根木造住宅には、デザイン性・快適性においてメリットがあります。
■陸屋根木造住宅を建てる際には、外壁材のデザインや断熱性にまで配慮する必要があります。
■“R+house・国松工務店”が、「温度と空気のデザイン」をコンセプトに、省エネ性の高い快適でスタイリッシュな家づくりをご提案いたします。
目次
「陸(ろく)屋根」とは、陸のようなフラットな屋根形状を指します。
ビルの屋上を想像すると良いでしょう。
ただし、木造の場合は、いわゆる屋上のような仕上げだけではありません。
では、木造住宅に取り入れられる屋根の種類を詳しく見てみましょう。
こちらは、屋上をウレタン防水やシート防水で仕上げ、歩行可能な状態にする工法です。
排水のために必要な1/100~1/50程度の緩やかな勾配(傾斜)が付けられています。
建物外周にパラペットと呼ばれる立ち上がりを設け、雨水の排水は排水ドレン・雨樋を通って下まで流れるため、一般的な勾配屋根の住宅とは構造が全く異なります。
外から見るとほとんど平らに見えますが、実は緩やかな金属屋根で仕上げられているパターンもあります。
正面を屋根の最も高い場所にして、後方に向かって勾配が下がっていくような設計が通常です。
屋上は利用できませんが、一般的な納まりで陸屋根のように見える上に、住宅のファサード(正面デザイン)に雨樋が見えず、直線的でシャープな印象のキューブ型住宅に仕上がります。
緩やかな勾配でもきちんと雨水が流れ落ちるように、縦葺きのガルバニウム鋼板などで仕上げるのが一般的です。
屋上防水タイプは、屋上を利用できる反面、コストは割高です。
金属屋根タイプは、屋上が使えない代わりに、コストは一般的な木造住宅とそれほど変わりません。
寄棟屋根や切妻屋根が主流ではあるものの、年々、陸屋根を採用する事例が増えています。
シンプルモダンなデザインが流行していることもその一因ですが、それ以外にも住み心地に影響するメリットがあるからです。
では、それぞれ詳しく見てみましょう。
陸屋根の魅力は、まさにそのシャープな見た目です。
シンプルながらも高級感があり、モダンな外観と相性抜群。
そのため、窓の少ない家やキューブ型住宅へ主に取り入れられています
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屋上防水のタイプにすれば、プライベートなアウトドア空間として活用できます。
リラックスするための場所や、洗濯物を干す場所、屋上緑化にして家庭菜園を楽しむ場所など、使い方は様々です。
敷地がコンパクトで庭を設けられないケースや、前面道路や隣家との距離が狭く、外からの視線が気になるケースにおすすめします。
勾配屋根の場合、屋根塗装や屋根の張り替え工事をする際に、急な屋根は「屋根足場」が必要です。
しかし、ほぼフラットな陸屋根の場合は、その心配がありません。
屋根足場の費用は、1,000円/㎡程度なので、30坪の住宅(=勾配屋根面積120〜150㎡)ではメンテナンスのたびに12〜15万円の節約になります。
勾配屋根と比べて、陸屋根は室内容積、つまり室内空間を大きくできる点もポイントです。
屋根裏がなく天井を屋根勾配に沿って斜めにする必要はありません。
建築基準法で定められた高さ制限ギリギリまで、室内空間として活用できます。
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陸屋根は生活がより豊かになるメリットがある一方で、建てる前に知っておくべきデメリットや注意点もあります。
プランニングの際には、これらを事前に知っておき、設計者とじっくり検討してください。
建築基準法では、隣家を含めた周辺の日照や通風を妨げないことを目的に、「隣地斜線制限」・「北側斜線制限」・「道路斜線制限」が定められています。(参考:建築基準法第56条「建築物の各部分の高さ」)
用途地域ごとに決められた角度で、隣地境界線や道路境界線より一定高さ上がった点より斜めに伸ばした斜線以内に建物を納めなくてはいけません。
屋根に勾配がない陸屋根の場合、この斜線に抵触してしやすいため、道路境界線や隣地境界線より後退させる必要があります。
そのため、狭小地では実現が難しい可能性がある点は注意しましょう。
勾配屋根で室内を平天井にする場合は、屋根裏に大きな空間ができます。
その空間が断熱層の役割を兼ねて、屋根から伝わる日射熱を軽減してくれるのですが、陸屋根の場合はそうもいきません。
屋根断熱を十分に行わなければ、日射熱が最上階の室内へダイレクトに伝わってきてしまうのです。
そのため、勾配屋根以上に屋根の断熱材は分厚く高性能なものを採用しましょう。
屋上防水の場合は、断熱防水工法という選択肢もあります。
金属屋根ですと、断熱材付きの屋根材を採用したり、屋根材を塗装する際に遮熱塗料を選んだりする方法がおすすめです。
陸屋根には、勾配屋根のような屋根裏空間がないため、そもそも屋根裏部屋は作れません。
そのため、屋根裏エアコンを採用するなどのオプションが選べない点は注意が必要です。
ただし、勾配屋根よりも天井高を高くしやすいため、吹き抜けにしてロフト空間を作るなど、上下でフロアレベルを変える工夫ができます。
陸屋根は、勾配屋根のように軒が外壁面より飛び出ないため、雨垂れの跡が外壁につきやすい点が否めません。
そのため、外壁材には、跡が目立ちにくいダークカラーや、水は目の良い金属系サイディングなどの材料を採用しましょう。
陸屋根は、屋根に積もった雪が隣家へ滑り落ちにくいため、事故のリスクは低いですが、豪雪地域ですと降り積もった雪がそのまま建物上に残ってしまいます。
雪の荷重は、多雪地域で「1cm=1㎡=3kg」程度、その他の地域では「1cm・1㎡=2kg」程度と言われているため、家の大きさによってそれに見合う耐力を想定しておく必要があります。
心配な方は、屋根への融雪システム導入も検討してください。
陸屋根を採用する際には、立地環境や敷地形状がそれに適しているかを見極める必要があります。
私たち“R + house・国松工務店”では、100名以上の建築家とともに、性能とデザインの両方を兼ね備えた住宅を数多く手掛けてきた実績があります。
その中から、イチオシの事例を3つ紹介します。
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こちらは、正面にほとんど窓を設けず、シャープさを強調した事例です。
最近、このように窓の小さい・少ないデザインがトレンド。
「室内が暗くならない?」と疑問に思う方もいるかもしれませんが、中庭や吹き抜けとハイサイドライト(高窓)、トップライト(天窓)をうまく組み合わせ、周りからの視線を気にすることなく、十分な日差しを取り入れることができます。
陸屋根のシンプルな印象と相まって、生活感が漏れ出ない洗練された印象に仕上がりました。
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陸屋根は、雨垂れ跡がつきやすく、それが気になるという方も多いでしょう。
「それでも外壁の色は明るい色にしたい」という方におすすめなのが、正面外壁面を内側にずらす手法です。
内側にセットバックした分、屋根付きの屋外空間が生まれ、そこをインナーバルコニーとして使うことができます。
また、軒から外壁面へ雨水が伝わってこないため、その部分には雨垂れ跡が付きません。
こちらのように、雨垂れが気になる場所はダークカラー、気にならない部分はライトカラーと色を使い分けるのも素敵ですよね。
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こちらは、手前玄関ポーチと母屋の外壁材を全く違うテイストの材料にして、シンプルながらもメリハリある個性的なデザインにした事例です。
陸屋根はキューブ型住宅と相性がいい反面、個性を出しにくいデザインでもあります。
そこでおすすめなのが、2種類の壁材を組み合わせる方法です。
手前部分に明るい木目のサイディングを張ることで、奥行き感が強調され、立体感が生まれます。
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「陸屋根木造住宅」について調べれば調べるほど、いくつかの疑問が思い浮かぶでしょう。
そこで、ここでは多くの方が気になる点について解説します。
「陸屋根は雨漏りしやすい」そんな情報を目にするはずです。
確かに、勾配屋根と比べると水捌けが悪いため、雨漏りしやすいというイメージを持つ方もいるでしょう。
しかし、確かな技術のある施工会社に相談すれば、必ずしも雨漏りリスクが高まる訳ではありません。
ただし、住み始めてからの定期的なメンテナンスは必須。
特に、屋上防水の場合には、仕上げの経年劣化だけではなく、飛来物によるキズや、排水ドレン周りの詰まりにも気をつけなくてはいけません。
そのため、陸屋根を採用する際には、必ず住み始めてからの注意点についても施工会社へ確認してください。
発電効率の観点から考えると、陸屋根は最も太陽光発電に適していると言えるでしょう。
なぜなら、可照時間が最も長い面が水平面、つまり空に向かって平らな面だからです。
さらに、発電効率が最もいいとされているのは、真南側に30°の角度でパネルを設置する方法で、陸屋根はそれを実現しやすい屋根形状である点もポイント。
ただし、周りに背の高い建物がある場合は、屋根が日陰になってしまう時間帯があるため、高い発電効率を見込めない可能性があります。
また、屋上として屋根上を利用する場合は、太陽光パネルを一部に設置すると、反射光の眩しさが気になってしまうかもしれません。
最上階の暑さが気になるというデメリットを解消するために、小屋裏換気を採用したいと考える方もいるでしょう。
陸屋根の場合は、屋根裏スペースがないため、そもそも換気する空気はありません。
天井裏の暑さを軽減するためには、やはり屋根断熱の性能を高める方法が有効です。
屋上防水で多く採用されるウレタン塗装防水は、8〜10年周期、シート防水は10〜15年周期でメンテナンスが必要です。
ただし、トップコートは10年前後で再塗装しなくてはいけません。
また、屋上の排水口清掃は、少なくても1年に一度、落ち葉が溜まる立地ですと、月一度は点検することをおすすめします。
一方、金属屋根(ガルバリウム鋼板)の耐用年数が30〜40年と長寿命ですが、表面のフッ素塗料は15年周期で塗り替えしなくてはいけません。
メンテナンス時期や耐用年数も考慮して、屋根の仕上げを検討しましょう。
私たち“R+house 国松工務店”は、快適性とデザイン性を兼ね備えたレパートリー豊富な施工実績を持ちます。
愛知県でおしゃれな注文住宅をご検討中の方は、建築家と建てるマイホーム“R+house”にご相談ください。
陸屋根の木造住宅は、デザイン性・快適性においてメリットがある反面、事前に知っておかなくてはいけないデメリットや注意点があります。
だからこそ、設計実績・施工実績が豊富な会社へ相談することが重要です。
機能性・デザイン性に富んだ陸屋根木造住宅を建てたい方は、ぜひ“R+house 国松工務店”へご相談ください。
“R+house・国松工務店”は、名古屋市を中心に、長年「温度と空気をデザインする」をコンセプトに掲げ、省エネにこだわった快適な住まいづくりを行なっています。
私たちが自信を持ってご提供するのは、ずばり“9つのVALUE”。
高層建築から土木工事まで、幅広い施工経験を持つベテラン技術者です。専門性と独自性を高め、高機能・高性能住宅をご提案していきます。
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