家づくりコラム

家づくり 長寿命住宅

2023.9.12

「耐震」「免震」「制振」どれがいい?地震に強い家を建てるポイントを解説

耐震・免震・制振の違い

 

地震大国である日本に家を建てる際、重要視しなくてはいけないのが「地震への強さ」です。

マイホーム建築を検討する際に、地震への対策を調べると「耐震・免震・制振」というキーワードを見かけるでしょう。

どれも建物への地震被害を最小限に抑える技術ですが、果たしてどれがいいのか分かりづらいですよね。

そこで、今回は「耐震・免震・制振」の違いから、木造住宅へおすすめの工法、会社選びのポイントを紹介します。

“地震に強い家”・“長寿命な家”を建てたい方は、ぜひ参考にしてください。

 

コラムのポイント

■ 「耐震」「免震」「制振」は、どれも地震から建物を守るための技術ですが、そのアプローチ方法が異なるため、住宅の条件に応じて適した方法を採用することが重要です。
■ 木造住宅におすすめなのが、「耐震+制振」のプランです。
■“R+house・国松工務店”が、「温度と空気のデザイン」をコンセプトに、地震に強く省エネ性の高い家づくりをご提案いたします。

 

 

「耐震」「免震」「制振」の違いは?

地震に強い家のポイント

(「明るく開放的な吹抜けリビング」)

「耐震」「免震」「制振」は、どれも地震時の建物被害を抑えるための技術です。

ただし、そのアプローチがそれぞれ異なり、建物構造や高さ、規模、予算によって使い分けなくてはいけません。

では、それぞれの特徴を見てみましょう。

 

「耐震」

制振は、「建物自体の強度を高めて、破損や倒壊リスクを抑える方法」です。

構造種別問わず基本の技術で、主に以下の方法が用いられます。

 

  • ・耐力壁を増やす
  • ・耐力壁をバランスよく配置する
  • ・構造部(柱・梁など)の接合部を強固にする
  • ・筋交(ブレース)を入れる

 

建築基準法においても、地震への対策として「耐震基準」が定められており、古くから取り入れられている技術であることから、最も効果への実証性が高い点が特徴です。

 

「耐震」のメリット

 

・敷地の広さや建物形状による制限がない
・比較的コストが安い
・既存住宅へのリノベーションでも施工できる
・耐風圧にも効果があるため、台風による倒壊・破損リスクが抑えられる
・古くから取り入れられているため、効果データが豊富

 

「耐震」のデメリット

 

・地震力が直接建物へ伝わる
・地震の揺れによる歪みなどの影響が少しずつ溜まる
・建物高さが高くなればなるほど、揺れの影響を受けやすい

 

建物をがっしりと頑丈にして、地震の揺れを受けても“壊れにくくする”のが「耐震」の基本です。

そのため、揺れを建物に伝えない効果はないため、許容能力を超えれば、一気に破損・倒壊してしまう危険性があります。

 

 

「免震」

免震は、「建物と地面の間に設置する“免震装置”によって、地震力(地震の揺れ)を建物に伝えない方法」で、地盤から建物を浮かせるようなイメージです。

 

免震の仕組み

(引用:一般社団法人 日本免震構造協会

 

地震の揺れが建物に伝わらないため、耐震・制振と比べて、最も効果が高い方法と言えるでしょう。

 

「免震」のメリット

 

・特に“横揺れ”に対して効果が高い
・免震装置が揺れを吸収するため、建物本体への被害だけではなく家具などの転倒も防げる
・大規模地震の際にも効果が得られる
・建物高さが高くても一定の効果が得られる

 

「免震」のデメリット

 

・“縦揺れ”の場合は効果が得られない
・耐風圧には効果が得られない
・地下工事が必要でコストが高い、地下室を作れない
・免震装置を入れるために、広い敷地が必要
・免震装置の定期メンテナンスが必要
・既存住宅のリノベーションには採用が難しい

 

主にビルやマンションなどの大規模建築物へ取り入れられますが、近年は鉄骨造の戸建住宅への採用事例が増えています。

 

 

「制振」

制震は、主に大地震から建物を守るための技術で、建物に設置した“制震装置”によって、受ける地震力を軽減させる方法です。

 

制振の仕組み

(引用:一般社団法人 日本免震構造協会

 

制振装置は、地震力の一部を吸収するため、建物が受ける揺れのエネルギーを小さく抑えられるのです。

 

「制振」のメリット

 

・建物そのものの破損リスクを抑えられる
・建物規模や形状による制限がほぼない
・繰り返し受ける地震力による影響が溜まりにくい
・基本的に制振装置のメンテナンスは不要
・耐風圧の効果があるため、台風対策としても有効
・既存住宅のリノベーションにも採用できる

 

「制振」のデメリット

 

・制振装置だけでは建物の破損・倒壊は防ぎきれない
・建物内は揺れを強く感じるため、家具などの転倒は防げない
・軟弱地盤や砂質地盤などには採用できない可能性がある

 

制振技術は、主にビルやマンションなどの大規模建築物へ取り入れられますが、近年は構造種別問わず戸建住宅へ採用されるケースは少なくありません。

 

ポイント

「制振」単体では、地震による被害を防ぎきれないため、耐震や免震技術と組み合わせるのが基本です。

 

 

 

 

 

地震に強い木造住宅を建てたい方には「耐震+制震」がおすすめ

地震に強い家

(「豊かな空間・光あるれる空間」)

 

「耐震・免震・制振」は、どれも地震に対する“備え”ですが、全てを取り入れればいいという訳ではありません。

立地条件や建物の大きさ、コストの観点から必要な方法を組み合わせることが重要です。

例えば、一般的な木造戸建てへ「耐震・免震・制振」を全て取り入れようとすると、免震装置を設置するために、地下ピットを掘らなくてはいけませんし、将来的に装置をメンテナンスするために建物周囲へ作業スペースを確保しなくてはいけません。

2階・3階建ての建物においては、必ずしも免震性能が必要であるとは限らないため、「耐震・免震・制振」を全て取り入れると、コストパフォーマンスが下がる可能性もあるのです。

そのため、“地震に強い家”を建てたい場合には、まず「耐震+制振」で検討してみましょう。

 

「耐震+制振」のメリット

 

・建物へ直接伝わった地震力を制振装置によって軽減し、歪みの蓄積を抑える
・制振装置では防ぎきれない建物の破損・倒壊を耐震性能によってカバーできる
・地下工事や大掛かりなメンテナンスがいらない
・敷地広さや建物形状の制限を受けにくい

 

ポイント

「耐震・制振」それぞれのデメリットをお互いに補い合うことで、地震時の建物被害を最小限に抑えられます。

ZEH住宅をはじめとした高気密・高断熱住宅や高性能設備を備えた住宅は、建物が重量化して地震の影響を大きく受けることが想定できるため、「耐震+制振」の導入をおすすめします。

 

太陽光発電システムや断熱サッシは、省エネ住宅に欠かせないアイテムですが、建築基準法の規定をクリアした一般的な住宅(重い屋根の場合)よりも、受ける地震力が大きくなる可能性があります。

 

高性能住宅は地震力を受けやすい (引用:国土交通省|長期優良住宅に係る壁量基準の見直し

 

そのため、高性能住宅を建てたい方は、「耐震+制振」の設計・施工事例が豊富な会社へ相談しましょう。

 

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ポイント

R+house・国松工務店は、「温度と空気をデザインする」をコンセプトに、快適性とデザイン性、さらに「高耐震+超制震」を兼ね備えた多数の施工実績を持ちます。

愛知県で地震に強く高性能な住宅を建てたい方は、建築家と建てるマイホーム“R+house”にご相談ください。

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会社選びは「耐震・制振の施工事例+地震への保証」がポイント

地震への保証サービスがある会社へ

(「勾配天井のリビングで暮らす平屋」)

“地震に強い家”を建てたい方は、会社選びにもこだわりましょう。

建築基準法で定められた耐震性能をクリアしているのは当然ですが、それに加えて「耐震+制振事例の豊富さ」や、「地震への保証サービス」がチェックポイントです。

“R+house・国松工務店”の手掛ける住宅は、全て「認定長期優良住宅・耐震等級3が標準仕様」。

耐震等級3“相当・同等”ではなく、「適合証明書」を取得した認定住宅なので、税特例や各種補助金の対象となります。

“R+house・国松工務店”の住宅が持つ地震に対する強みは主に5点です。

 

R+house・国松工務店の建てる住宅が地震に強い理由

 

① オリジナルRパネルを用いた耐震パネル工法の採用
② 構造専門の建築士による詳細な構造計算と厳しい施工チェック
③ 1棟ごとに個別構造計算を実施
④ 高層ビルにも用いられる“粘断性体”によって「高耐震+超制震」を実現
⑤ 耐震等級3仕様の場合は、「あんしん地震保証プレミアム」で地震による倒壊・破損に対して修理・建て替え費用を10年間100%保証

 

ポイント

R+house・国松工務店の住宅は、耐震性・制振性だけではなく、「夏は涼しく、冬は暖かい家」 に欠かせない高い気密性・断熱性も兼ね備えています。

そのため、快適な住環境はもちろん、省エネ性も標準装備です。

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愛知で“長寿命”な住宅を建てたい方はR+houseへご相談を

 

住宅の快適性を実現してさらに“長寿命化”させるためには、断熱性・気密性、そして何より省エネ性が欠かせません。

“R+house・国松工務店”は、名古屋市を中心に、長年「温度と空気をデザインする」をコンセプトに、省エネにこだわった快適な住まいづくりを行なっています。

私たちが自信を持ってご提供するのは、ずばり“9つのVALUE”です。

 

技術者集団

高層建築から土木工事まで、幅広い施工経験を持つベテラン技術者です。

専門性と独自性を高め、高機能・高性能住宅をご提案していきます。

 

高耐震

私たちが手掛ける住宅はすべて認定長期優良住宅+耐震等級3標準(※)仕様。

一般的にはあまり考慮されない、重心・剛芯・バランスも重視しています。

※耐震等級3相当もしくは同等ではなく「適合証明書」を取得した認定住宅です。

 

粘断震工法(オプション)

高層ビルにも用いられている粘断性体を使用。

住宅用制震工法により高耐震+超制震を実現します。

大規模な地震発生時にも、地震エネルギーを約80%吸収し、建物変形量を約1/2に軽減します。

 

超高気密

気密性を示すC値は、R+house標準の1(cm²/m²)以下を大きく上回る高気密を実現。

全棟実測試験を行い、C値0.5(cm²/m²)以上の場合は、施工のやり直しを行っています。

 

エネパス住宅

最高峰の断熱材と太陽光発電システム。

日々の電気料金の軽減にも貢献します。

 

温度バリアフリー

地中熱利用全熱交換器型循環システム+エアーサイクルを標準装備。

温度差のない住環境を実現することで、結露によるカビ・ダニの軽減、冬のヒートショックによる家庭内事故、冷え性・低体温症など、家の温熱環境が身体に与える影響に配慮しています。

 

高環境

床暖房を必要としない施工方法と空気の対流を考えた設計により、ストレスを軽減。

大きな吹き抜けを設けることでさらに冷暖房効率が良くなり、エアコン1台で家中、高環境が得られます。

 

高濃度水素生活

家族で使用する全ての水に、自然の原理から生まれた最先端技術の「生命の水」を採用。

酸化反応を抑制し活性酸素を減少させ、自然治癒力やデトックス効果を促進します。

高濃度の水素を体内に取り込むことで、悪玉活性酸素を体内から排出し免疫を高めます。

健康寿命「健康促進+美+若さ」の追及に役立てていただけます。

 

抗アレルゲン住宅

私たちが扱う住宅はすべて抗アレルゲン仕様。

PM2.5、ハウスダスト、花粉、粉塵、煤塵、黄砂、ダニなどを特殊なフィルターで取り除き空気を浄化できます。

さらにイオン化することで、消臭・除菌やカビの撃退へ。

家中クリーンな空気環境で、アレルギー軽減へとつなげます。

 

家の長寿命化だけではなく、家族の健康も守れる“R+house”の住宅。

高性能住宅の建設をご検討中の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

 

▶︎お問い合わせはこちらから

 

 

 

 

 

まとめ

耐震・免震・制振は、どれも地震による建物被害を最小限に抑える技術ですが、全てを取り入れればいいとは限りません。

木造住宅においては、まず「耐震+制振」をベースに検討しましょう。

会社を選ぶ際には、設計・施工実績と保証サービスも確認することをおすすめします。

機能・デザイン性に富んだ高性能住宅を建てたい方は、ぜひ“R+house 国松工務店”へご相談ください。

 

 

 

 

 

100名以上在籍する建築家が、お客様のご予算や好みにピッタリなマイホームをご提案いたします。

名古屋市の国松工務店が主体となり、普通の注文住宅と同じような手順・予算で建築家との家づくりをサポートします。

モデルハウス見学や勉強会を随時開催していますので、お近くの方はぜひお気軽にご活用ください。

 

監修者情報

国松工務店【R+house 名古屋西・緑・東海】編集部

国松工務店【R+house 名古屋西・緑・東海】編集部

国松工務店【R+house 名古屋西・緑・東海】では、「家族の数だけ住まい方がある」という考えのもと、施主さんの趣味や価値観、生活スタイル、将来のライフブランまでをヒアリング。未来を見据えた理想の暮らしを提案するため、建築家が土地の環境を確認したうえで設計しています。
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