国松工務店【R+house 名古屋西・緑・東海】編集部
国松工務店【R+house 名古屋西・緑・東海】では、「家族の数だけ住まい方がある」という考えのもと、施主さんの趣味や価値観、生活スタイル、将来のライフブランまでをヒアリング。未来を見据えた理想の暮らしを提案するため、建築家が土地の環境を確認したうえで設計しています。
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家づくり
2024.9.28
日本では毎年多くの台風が発生するため、注文住宅を建てるなら台風に強い家にしたいと考える方は多いでしょう。
台風による被害は、主に強風による「風害」と大雨による「水害」に分けられます。
そこで今回は、風害・水害対策をした台風に強い家の特徴をわかりやすく解説します。
建物への工夫だけでなく、立地・地盤に関する対策や火災保険についてもご説明しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
コラムのポイント
■ 木造住宅でも、十分に風害・水害対策をすれば「台風に強い家」を建てることはできます。
■ 耐風性・耐水性が高い住まいにするのはもちろん、土地や保険選びのポイントも解説しますので参考にしてみてくださいね。
私たち“R+house 国松工務店”は、建築家による性能にこだわった住まいをご提案しております。
台風などの天災も考慮した家づくりをしたいという方は、ぜひお気軽にご相談ください。
目次
RC造(鉄筋コンクリート造)は台風に強いと耳にしたことがある方もいるでしょう。
確かに、RC造は耐久性や耐風性が高いため、強風の影響を受けにくいとされています。
実際に台風の通過が多い沖縄県では、2021年の調査データで約7割が鉄筋コンクリート造で建築されているとの報告もあります。
では、台風の上陸が多い県では、どのような構造が採用されているのでしょうか。
日本で台風の上陸数が多い県トップ5をご紹介します。
順位 | 都道府県 | 上陸数 |
---|---|---|
1 | 鹿児島県 | 43 |
2 | 高知県 | 26 |
3 | 和歌山県 | 25 |
4 | 静岡県 | 22 |
5 | 長崎県 | 18 |
※統計期間:1951年~2023年第17号まで
続いて、台風の上陸数が上位の県ごとに、建築されている住宅の構造種別の割合を確認しましょう。
都道府県 | 木造 | 非木造 |
---|---|---|
鹿児島県 | 68.6% | 31.4% |
高知県 | 66.5% | 33.5% |
和歌山県 | 68.4% | 31.6% |
静岡県 | 64.5% | 35.5% |
長崎県 | 67.4% | 32.6% |
参考:平成30年住宅・土地統計調査 住宅数概数集計 調査の結果|統計局
5県すべてで木造住宅が6割を超えているという結果でした。
台風の通過・上陸が多い県すべてでRC造が採用されているわけではないため、木造住宅でも十分に対策すれば台風被害を抑えられることがわかります。
台風は強風と大雨が特徴的な天災なので、「風害」と「水害」を意識した家づくりをすることがポイントになります。
それぞれの特徴を理解しておきましょう。
風害とは、強風によって起こる被害のことです。
住宅では、屋根などの建物の一部が風で飛ばされたり、飛来物が建物に当たって損壊するなどの被害があります。
耐風性や耐久性に優れた建材の導入や、風を受けにくいような建物を建てることがポイントです。
水害とは、大雨によって起こる被害のことです。
住宅では、床下・床上浸水や雨漏れなどの被害があります。
建物の気密性を高めて水の侵入を防いだり、建築する立地や地盤の高さ・強さを考慮することが大切です。
台風の「風害」に強い家の特徴を確認しましょう。
屋根材や外壁材の耐久性の高さを確保することがポイントです。
【屋根材】
瓦同士を重ねて固定する防災瓦なら、強風によって飛ばされにくく雨水の侵入も防ぐことができます。
また、ガルバリウム鋼板は軽量ですが屋根材同士の隙間がないため強風でもはがれにくく、金属製なので耐水性も高いです。
下地にしっかりと固定することで、台風時でも強さを発揮できるでしょう。
【外壁材】
高温で焼き固められたタイルは硬度が高いため、飛来物に対する強さを求めるならおすすめします。
また、金属製外壁のガルバリウム鋼板も割れる心配がなく強度も高いため、物が飛んできても被害を最小限に留めやすいです。
軒が深くないことも、台風に強い家の特徴です。
軒とは、建物の外壁面から出っ張っている屋根のことで、室内に入る日差しを調整できるなどの効果があります。
しかし、軒が深いと強風を受ける面積が大きくなるため、屋根が飛ばされるリスクが高まるケースも。
こちらの事例のように、軒がほとんどない住まいなら風を受け流せるため屋根に負荷がかかりにくいです。
▶︎▶︎▶︎事例の詳細はこちら
採光量の調整は、窓の工夫やシェードなどでも対策できるため、台風に強い家にするなら軒の出を小さくしても良いでしょう。
建物に凹凸がないシンプルな形状の家も、台風に強い家の特徴です。
凹凸が多くて複雑な建物形状だと、風の圧力が分散せず1ヵ所に負荷がかかり、そこから建物が損壊するケースもあります。
四角形に近い建物形状なら、風を分散して建物に負担が掛かりにくくなるため、間取りを考える際に意識してみましょう。
台風に強い家はシャッター付きの窓を採用しているケースも多いです。
強風によって物が飛んできて窓に当たり、ガラスが割れてしまう被害は少なくありません。
台風はいつ上陸するか検討がつく天災のため、近づいてきたらシャッターを閉めておくことで、窓ガラスが割れることを防ぐことができます。
デザイン面を考慮して建物にシャッターを付けたくないという方は、強度の高いガラスを採用したサッシを施工する方法もあります。
例えば、「防災安全合わせガラス」なら、2枚のガラスの間に厚みのある特殊フィルムを挟み込んでいるため、割れにくいです。
仮に割れてしまってもガラスが飛び散りにくいという特徴があるため、被害を最小限に留めることができます。
デザイン性も台風に対する強さにもこだわりたいという方は、ぜひ検討してみてくださいね。
平屋は二階建てに比べて、風を受ける面積が小さくなるため、台風に強い家の特徴として挙げられます。
建物の重心が低いため安定感があり、強風による影響を受けにくい点も特徴です。
ただし、1階しかない平屋は水害に対してはリスクが大きいという一面も。
建築エリアの浸水リスクを確認し、検討することが大切です。
台風の「水害」に強い家の特徴を押さえておきましょう。
基礎が高い家は水害を受けにくいという特徴があります。
なぜなら、基礎が高ければ高水位にならないと基礎内や建物内に水が流れ込まないからです。
建築基準法では、ベタ基礎の立ち上がり部分の高さは、地上部分で30㎝以上とされています。
しかし、実際には浸水や湿気対策のために30cm以上の基礎高を採用している住宅会社も多いです。
水害に強い家を検討する際には、住宅会社が採用している基礎の高さにも着目してみましょう。
二階建て、かつメインの居住スペースが二階にある家も水害に強いと言えます。
なぜなら、津波以外の浸水被害は二階まで水位が到達する可能性が低いからです。
二階にLDKや水回りがあって大切な家財などが保管されているなら、基礎や一階が浸水しても最悪な被害は避けることができます。
また、被害の程度によっては、避難所でなく自宅で過ごすという選択肢も検討することが可能です。
耐水性が高い外装材を採用した家は気密性が高く、雨漏りなどのリスクを軽減できます。
風害対策でもご紹介した防災瓦やガルバリウム鋼板は、隙間が少ないため水が建物内に流れ込みにくいです。
また、水密性が高いサッシを採用する方法もあります。
水密性とは、雨風のときに浸水をどのくらい防げるかを表す性能のことです。
「W-1」から「W-5」までの等級がありますので、台風によるリスクを検討しながら適した性能のサッシを選びましょう。
基礎内に水が入らないように工夫された家は、床下浸水の被害を抑えられる可能性が高まります。
基本的に「基礎断熱」をしている建物は、熱を逃がさないために基礎と土台の間に気密パッキンが施工されていることが一般的です。
気密パッキンがあることで、基本的には空気だけでなく水も基礎内に入らないような仕組みになっています。
反対に「床下断熱」の建物は、基礎内の換気をするために基礎と土台の間に通気パッキンが施工されていることが一般的です。
住宅会社によって断熱の方法は異なりますので、確認してみてくださいね。
道路や周りの住まいなどと比べて地盤面が高い家も、台風による水害を受けにくいです。
雨は地盤が低い方へと流れていくため高さのある地盤には水が溜まらず、敷地内の水位が上がることを防ぐことができます。
また、水位が上昇した場合でも、地盤面が高ければ浸水被害のリスクを軽減することが可能です。
地盤が強い家や適切な改良工事をした家も、台風の大雨による被害を避けられる可能性が高まります。
改良工事をしていない弱い地盤では、大雨によって地盤沈下が起こり、建物が傾くリスクはゼロではありません。
地盤が強い敷地へ建築すること、地盤が弱い場合でも適切な地盤改良をすることで、防げる災害もありますので参考にしてみてくださいね。
河川から距離が離れた立地の住まいは、水害を受けるリスクを下げることができます。
なぜなら、水害は大雨によって河川が氾濫することで起きるケースも多いからです。
土地探しの際に、河川の位置を確認したり、ハザードマップなどで浸水リスクをチェックしたりすることをおすすめします。
私たち“R+house 国松工務店”は、建築家が敷地の環境も確認した上でこだわりの住まいをご提案しております。
立地に合わせた風害・水害対策を知りたいという方も、ぜひお気軽にご相談ください。
台風被害に関連するその他の対策をご紹介します。
メンテナンスしやすい家を建て、計画的に点検や補修をすることで、台風時の被害を抑えられるケースがあります。
例えば、シンプルな建物や屋根形状は、点検で不具合などが発見しやすくメンテナンスもしやすいです。
台風に強い建材などを選んでも、メンテナンスをしていなければ、劣化して雨水が浸水するリスクは高まります。
メンテナンスの頻度が少ない外装材を選ぶことも1つの方法ですので検討してみましょう。
台風被害までカバーされた火災保険に入ることも大切です。
火災保険は火事に対する補償だけでなく、台風に関連する風災・水災なども内容に含まれます。
これらの内容がセットになっている保険もあれば、オプションで採用する保険もありますので、詳細をチェックすることが大切です。
また、見落としがちなのが家財に対する補償です。
浸水被害があると、建物内の家具家電や高価な貴金属なども被害を受けるケースもあり、家財補償ではそれらを対象にしています。
家財は火災保険とは別に補償金額を設定できますので、ご自宅の家財の量などをチェックして額を慎重に検討することが大切です。
台風の強風でご自宅が停電するリスクも考えられます。
停電時に太陽光発電システムあれば自家発電ができるため、電気を使うことが可能です。
蓄電池も併せて設置すれば、太陽光発電システムが稼働しない夜間なども溜めていた電気を活用できます。
災害時の暮らしも考えて、注文住宅の設備を検討しましょう。
台風時には強風や大雨で中々外出しにくいため、事前に食材などを買い溜めておく方も少なくないでしょう。
また、停電や避難を想定して防災グッズを用意している方も多いはずです。
注文住宅では、買い溜め品や防災グッズを保管する場所をあらかじめ検討することをおすすめします。
取り出しやすい場所に大容量の収納があれば、いざという時にサッと取り出すことが可能です。
日常的に使う収納を充実させることも大切ですが、緊急時の使いやすさも考慮してみてくださいね。
台風に強い家にするためには、風害・水害対策を意識した家づくりをする必要があります。
建物への工夫はもちろんのこと、建築地や火災保険なども慎重に検討することがポイントです。
気密性や耐久性、メンテナンス性など様々な性能にこだわった、台風に強い家づくりをしている住宅会社に相談してみてくださいね。
“R+house・国松工務店”は、名古屋市を中心に、長年「温度と空気をデザインする」をコンセプトに掲げ、省エネにこだわった快適な住まいづくりを行なっています。
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高層建築から土木工事まで、幅広い施工経験を持つベテラン技術者です。専門性と独自性を高め、高機能・高性能住宅をご提案していきます。
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