家づくりコラム

家づくり

2024.1.22

『耐震等級3相当』とは?耐震等級3との違いやメリット・デメリット・疑問点まで解説

耐震等級3を取得している一戸建ての事例

「耐震等級3相当」とは、耐震等級3を取得できる耐震性を持ちながら認定機関への申請を行っていない住宅を指します。

 

日本各地で大型の地震が発生する中で、住まいの耐震性に興味を持つ方もいるでしょう。

耐震に関する話題の中で気になる事柄のひとつは「耐震等級3相当」についての話題です。

本記事では、耐震等級3相当と耐震等級3の違いや、あえて耐震等級3相当に留めるメリット・デメリットや疑問点について解説します。

 

コラムのポイント

■ 耐震等級3相当とは、耐震等級3と同等の耐震性を確保しつつ、認定機関への申請を行わない住まいを指します。

■ 申請・審査費用が不要となるメリットがある一方で、地震保険の割引を受けられないなどデメリットもありますので、正式に耐震等級3を取得するべきか、特徴を把握してから方針を決めましょう。

 

耐震性の高い住まいを検討中の方へ

私たち“R+house 国松工務店”は、『耐震等級3(適合証明書を取得する認定住宅)』を標準仕様としています。

愛知県で耐震性の高い安心できる住まいを建てたいと考えている方は、建築家と建てるマイホーム“R+house”にご相談ください。

▶︎お問い合わせはこちらから

 

「耐震等級3」と「耐震等級3相当」の違い

はじめに、「耐震等級3」と「耐震等級3相当」それぞれについて解説した上で、両者の違いは何か確認してみましょう。

耐震等級3とは

耐震等級による耐震性の違い

引用:国土交通省「長期優良住宅のページ」

耐震等級は地震に対する建物の強さを表します。

国土交通省の資料の中では、「地震等に対する倒壊のしにくさ」と記載されています。

具体的に、耐震等級は「等級1・等級2・等級3」の3等級に分かれていて、以下の表のとおりの性能を持っています。

耐震等級1 極めて稀に(数百年に一回)発生する地震による力に対して建物が倒壊、崩壊しない程度
耐震等級2 極めて稀に(数百年に一回)発生する地震による力の1.25倍の力に対して建物が倒壊、崩壊しない程度
耐震等級3 極めて稀に(数百年に一回)発生する地震による力の1.5倍の力に対して建物が倒壊、崩壊しない程度

引用:国土交通省「長期優良住宅のページ」

耐震等級1の住まいでも、震度6強~7クラスの地震で倒壊しない程度の強度はあるとされますが、繰り返し発生する地震や想定以上の強さの地震を受ける可能性もあります。

このことから、耐震等級2・3といったより強い耐震性を持つ住まいを検討する必要があるのです。

耐震等級3相当とは

耐震等級3相当とは、耐震等級3を取得できる耐震性がありながら認定機関による審査を受けていない住宅を指します。

「住宅性能評価機関」に性能評価を依頼し審査を受け、合格しなければ耐震等級3は正式に取得できません。

審査資料の作成や審査料などを含めて10~30万円ほどの費用を要することから、耐震等級3相当の家にしながら、正式に耐震等級3を取得しないケースが見られます。

「耐震等級3相当」の特徴(メリット・デメリット)を紹介

耐震等級3と耐震等級3相当にはどういった違いがあるのか、耐震等級3相当を基準にメリット・デメリットを確認します。

【メリット】安価に高い耐震性能を得られる

耐震等級3相当のメリットは「費用を抑えられること」

耐震等級3相当の家は、安価に高い耐震性能の家を建てられる点がメリットに挙げられます。

正式に耐震等級3を取得するためには、性能評価機関に提出するための資料を作成した上で認定機関による審査を受ける必要があり、10~30万円ほどの費用が必要になります。

一方で耐震等級3相当の家であれば、耐震等級3と同等の強度を保ちながら審査にかかる費用を支払わずに済みますので、費用を抑えながら高い耐震性のある家を建てることができます。

【デメリット】耐震等級3を確認できない

ただし、耐震等級3相当の家は本当に耐震等級3を取得できているか確認できない点がデメリットに挙げられます。

耐震等級3を取得するメリットは、第三者機関から確認を受けられることです。

認定機関が耐震等級3に必要な壁量などの計算が正しいか各種確認を行うため、万が一計算や考え方に誤りがあった場合に指摘を受け、間違いなく耐震等級3の家を建てられます。

耐震等級3相当の家は第三者機関の審査が無いことから、本当に耐震等級3が取得できているのかは、工務店・ハウスメーカーの設計者しか分かりません。

【デメリット】地震保険の割引を受けられない

耐震等級3相当の家では、地震保険料の割引を受けられません

新築で住宅を建てた場合、万が一地震を受けた場合に備えて地震保険に加入することを検討するでしょう。

このとき、耐震等級1を取得した家は10%、2を取得した家は30%、3を取得した家は50%、地震保険料の割引を受けられます。

地震保険で受けられる割引制度

引用:財務省「地震保険制度の概要」

たとえば、木造住宅・愛知県・建物1,000万円の条件で割引がない状態であれば、地震保険料は年間19,500円、10年で20万円近くになります。

耐震等級3で50%の割引を受けると年間9,800円、10年で98,000円と、地震保険料の大幅な割引を受けられます。

参考:日本損害保険協会「地震保険料の試算」

こうした制度を利用するためには認定機関による正式な認定証が必要になりますので、耐震等級3相当の家では地震保険料の50%割引は受けられません。

【デメリット】金利の優遇措置を受けられない

耐震等級3相当の住まいでは、金利の優遇措置を受けられない点も指摘されます。

住宅ローンで有名なフラット35には、「フラット35S」という金利の引き下げメニューが用意されています。

耐震等級3取得で受けられるフラット35Sの金利優遇

引用:住宅金融支援機構「フラット35S」

耐震等級3を取得すると「フラット35S金利Aプラン」を利用でき、借入開始から10年間、金利を0.25%引き下げた金額で利用できます。

3,000万円・35年の借入で全期間1%で借り入れると総返済額は3,557万円になりますが、10年間0.25%の優遇を受けると総返済額は3,487万円になり、70万円を節約できます。

ここでも正式な認定証が必要になりますので、耐震等級3相当の家ではこうした金利の優遇を受けられない可能性があります。

「耐震等級3の家」と「耐震等級3相当」の家とでは、このような違いがありますので、特徴を把握してから選択することをおすすめします。

「耐震等級3相当」への疑問点

地震を受けて机の下に隠れる女性

記事の終わりに、耐震等級3相当の家について聞かれることの多い疑問点を紹介・解説しますので、耐震等級3相当の家が気になる方は参考にしてください。

耐震等級3相当が「嘘」だったら確かめる方法はある?

第三者機関による正式な認定が無い場合、本当に耐震等級3相当の家になっているのか、不安になる可能性もあります。

こうした場合に、施主自身で耐震等級3の計算などを行い確認するのは難しいでしょう。

設計事務所の中には、構造計算を専門にしている会社もありますので、こうした会社にセカンドオピニオンという形で依頼するのも手です。

ただし、この場合も10万円前後の費用がかかることが予想されますので、耐震等級3相当に不安を持つ方は、はじめから正式に耐震等級3を取得することをおすすめします。

「耐震等級」以外の地震対策でおすすめは?

地震に強い家を実現するためには、耐震等級2・3の取得を目指す以外にも方法はあります。

たとえば、地震の揺れを吸収する装置を取り付ける制震、地震の揺れが伝わりにくくする装置の上に家を建てる免震といった技術の導入です。

こうした技術は繰り返し発生する地震に対しても効果を発揮することから、地震の本震が終わったあとの余震に対しても効果を発揮します。

粘断震工法(オプション)

“R+house 国松工務店”では、高層ビルにも用いられている『粘断震工法』を採用することも可能です。

愛知県・岐阜県・三重県で新築を検討中で、高耐震+超制震で地震エネルギーを約80%吸収、建物変形量を約1/2に軽減する工法について詳しく知りたい方は、お気軽にお問い合わせください。

▶︎お問い合わせはこちらから

まとめ│耐震等級3取得で安心できる住まいを実現

耐震等級3を取得しながら開放的でおしゃれな住まい(愛知県名古屋市)

▶︎▶︎▶︎事例の詳細はこちらから

「耐震等級3相当」について、「耐震等級3」との違いやメリット・デメリットなど、気になる点を解説しました。

耐震等級3相当の家は、認定機関による審査費用や申請書類作成にかかる費用を節約できる点がメリットに挙げられますが、本当に耐震等級3の家を実現できているのか?という不安や地震保険・金利などの優遇を受けられない点など、デメリットがあることが分かりました。

どちらを選択するべきかは家づくりや地震に対する考え方や経済状況によって変わりますが、長く住み続ける家を建てることを考えると、心から安心できる「耐震等級3」の家を建てることをおすすめします。

 

名古屋市を中心に愛知県・岐阜県・三重県で地震に強い住まいを建てたいと考えている方は、お気軽に「“R+house・国松工務店”」までご連絡ください。

▶︎お問い合わせはこちらから

愛知で“快適でおしゃれな”住宅を建てたい方はR+houseへご相談を

 

“R+house・国松工務店”は、名古屋市を中心に、長年「温度と空気をデザインする」をコンセプトに掲げ、省エネにこだわった快適な住まいづくりを行なっています。

私たちが自信を持ってご提供するのは、ずばり“9つのVALUE”。

 

技術者集団

高層建築から土木工事まで、幅広い施工経験を持つベテラン技術者です。専門性と独自性を高め、高機能・高性能住宅をご提案していきます。

 

高耐震

私たちが手掛ける住宅はすべて認定長期優良住宅+耐震等級3標準仕様。一般的にはあまり考慮されない、重心・剛芯・バランスも重視しています。※耐震等級3相当・同等ではなく「適合証明書」を取得した認定住宅です。

 

粘断震工法(オプション)

高層ビルにも用いられている粘断性体を使用。住宅用制震工法により高耐震+超制震を実現します。大規模な地震発生時にも、地震エネルギーを約80%吸収、建物変形量を約1/2に軽減します。

 

超高気密

気密性を示すC値は、R+house標準の1(cm²/m²)以下を大きく上回る高気密を実現。全棟実測試験を行い、C値0.5(cm²/m²)以上の場合は、施工のやり直しを行っています。

 

エネパス住宅

最高峰の断熱材と太陽光発電システム。日々の電気料金の軽減にも貢献します。

 

温度バリアフリー

地中熱利用全熱交換器型循環システム+エアーサイクルを標準装備。温度差のない住環境を実現することで、結露によるカビ・ダニの軽減、冬のヒートショックによる家庭内事故、冷え性・低体温症など、家の温熱環境が身体に与える影響に配慮しています。

 

高環境

床暖房を必要としない施工方法と空気の対流を考えた設計により、ストレスを軽減。大きな吹き抜けを設けることでさらに冷暖房効率が良くなり、エアコン1台で家じゅう高環境が得られます。

 

高濃度水素生活

家族で使用する全ての水に、自然の原理から生まれた最先端技術の「生命の水」を採用。酸化反応を抑制し活性酸素を減少。自然治癒力やデトックス効果を促進します。 高濃度の水素を体内に取り込むことで、悪玉活性酸素を体内から排出し免疫を高めます。健康寿命「健康促進+美+若さ」の追及に役立てていただけます。

 

抗アレルゲン住宅

私たちが扱う住宅はすべて抗アレルゲン仕様。PM2.5、ハウスダスト、花粉、粉塵、煤塵、黄砂、ダニなどを特殊なフィルターで取り除き空気を浄化。さらにイオン化することで、消臭・除菌やカビの撃退へ。家中クリーンな空気環境で、アレルギー軽減へとつなげます。

 

家の長寿命化だけではなく、家族の健康も守れる“R+house”の住宅。

高性能住宅の建設をご検討中の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

 

▶︎お問い合わせはこちらから

 

 

 

 

建築家と作る家づくり

 

100名以上在籍する建築家が、お客様のご予算や好みにピッタリなマイホームをご提案いたします。

名古屋市の“R+house・国松工務店”が主体となり、普通の注文住宅と同じような手順・予算で建築家との家づくりをサポートします。

モデルハウス見学や勉強会を随時開催していますので、お近くの方はぜひお気軽にご活用ください。

 

監修者情報

国松工務店【R+house 名古屋西・緑・東海】編集部

国松工務店【R+house 名古屋西・緑・東海】編集部

国松工務店【R+house 名古屋西・緑・東海】では、「家族の数だけ住まい方がある」という考えのもと、施主さんの趣味や価値観、生活スタイル、将来のライフブランまでをヒアリング。未来を見据えた理想の暮らしを提案するため、建築家が土地の環境を確認したうえで設計しています。
家づくりのご相談なら、いつでもお気軽にお問い合わせください。

詳しいプロフィールはこちら
InstagramYouTube