家づくりコラム

高気密高断熱住宅

2025.2.28

断熱等級5の家は寒いのか|基準や等級6・7との違いについて分かりやすく解説

断熱等級5の家は寒いのか

断熱等級5はZEH基準にもなっていますが、中には「寒い」と感じる方もいるようです。

そこで今回は、断熱等級5の基準や断熱等級6・7との違いを分かりやすく解説します。

これから検討すべき断熱等級についてもご説明しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

コラムのポイント

■ 断熱等級とは7段階で住宅の断熱性能を示したものであり、数字が大きいほど高い基準が設けられています。

■ 断熱等級5はZEH基準にもなっているため決して低い数値目標ではありませんが、建築エリアや人によっては寒いと感じることもあるようです。

■ 快適性や省エネ性の高い住まいを実現するために、断熱等級6以上に対応できる住宅会社への相談をおすすめします。

 

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断熱等級とは

断熱等級

断熱等級(断熱等性能等級)とは、外壁や窓からの熱の逃げやすさを防ぐために、どのくらい対策しているかを示した等級です。

等級は1~7まであり、数字が小さいほど断熱性が低く、大きいほど断熱性が確保されています。

 

住宅等級の基準となるUA値やηAC値

住宅の断熱性能は、UA値やηAC値を算出して各等級に当てはめます。

 

  • ・UA値:室内と外気の熱の出入りのしやすさを表す数値
  • ・ηAC値:太陽日射の室内への入りやすさを表す数値

 

数値が小さいほど、熱が出入りしにくく日射が入りにくい断熱性能が高い建物です。

UA値やηAC値は、外気等に接する天井・壁・床・ 開口部などの「建物の表面積」をつかって算出されます。

 

地域区分ごとに基準が異なる

断熱等級は地域ごとに基準が異なります。

なぜなら、地域によって温度差があるため、同じ条件では快適な住まいにならないケースがあるからです。

 

地域区分は1~7に分類されています。

数字が小さいほど寒冷地、大きいほど温暖な地域です。

愛知県名古屋市は、比較的温暖な地域である地域区分6に該当しています。

参考:住宅:法令・制度、省エネ基準等|国土交通省

断熱等級5の基準

断熱等級5

では断熱等級5の基準について確認していきましょう。

 

断熱等級5の基準と体感

「断熱等級5」は、現行の省エネルギー基準である「断熱等級4」の上位等級として、2022年に新設されました。

室温が10℃を下回らない程度の断熱性を確保することとされています。

10℃程度だと、室内でもアウターを着たいと感じる温度感のため、寒さを感じる可能性はあります。

高効率な暖房器具などと組み合わせ、快適な室温を保つ工夫が必要です。

 

2030年度には断熱等級5が義務化へ

2030年度には、断熱等級5が義務化が決まっています。

政府は2050年までにカーボンニュートラルの実現を目標にしているため、その一環として義務化を決定しました。

 

ちなみに2025年度には、すべての住宅で断熱等級4以上が義務化されます。

そのため、最低ラインが断熱等級4、将来性を考えるなら少なくとも断熱等級5の確保が望ましいです。

 

断熱等級5・6・7の比較

断熱等級5・6・7

2022年4月に断熱等級5が新設された後、同年10月には断熱等級6・7も新設されました。

さらに高い断熱性能の基準が設けられ、さらなる住宅の省エネ化が求められています。

耐震等級5・6・7にはどのくらい違いがあるのか確認していきましょう。

 

室内温度環境による違い

室内温度環境による違いで、断熱等級5・6・7を比較します。

愛知県名古屋市が該当する、地域区分6の内容で確認しましょう。

断熱等級5 断熱等級6 断熱等級7
室内温度環境 概ね10℃を下回らない 概ね13℃を下回らない 概ね15℃を下回らない
体感温度が15℃未満となる割合 20%程度 15%程度 2%未満

 

断熱等級5よりも室内温度環境が高い断熱等級6や7では、アウターを羽織らなくても快適に過ごせそうな室温です。

特に断熱等級7では、体感温度が15℃未満となる割合が2%未満とされており、断熱等級5とは大きな差があります。

 

省エネ住宅(ZEH・GX志向型住宅・HEATG2クラス)の断熱等級からみる違い

続いて、省エネ住宅の断熱等級をもとに、それぞれの性能の比較をしましょう。

 

  • ・断熱等級5ZEH・長期優良住宅相当
  • ・断熱等級6:HEAT20・G2基準相当
  • ・断熱等級7:HEAT20・G3基準相当

 

断熱等級6・7では、現在の基準で最も厳しいHEAT20のG2・G3相当の性能が基準です。

「ZEHは断熱性能が高い家ではないのか」と疑問に思う方もいるかもしれませんが、現在はさらに高い基準を設けられた住宅が出てきています。

ZEHは断熱性能が低いわけではありませんが、より快適性や省エネ性を求めるなら断熱性能6以上の確保が望ましいです。

 

断熱等級5の家では寒いのか

断熱等級5は寒い

断熱等級5はこれから最低ラインとされる基準です。

とはいえ、ZEH基準にもなっているため、決して低い数値目標が設定されているわけではありません。

寒いと感じるかは、住んでいるエリアや個人の体感によって異なります。

 

エリアによっては寒いと感じる可能性はある

断熱等級5は、温暖な地域では快適に過ごせる可能性が高いです。

しかし、寒冷地では暖房をしていない空間との温度差が広がりやすいため、寒さを感じるリスクも十分に想定できます。

空間ごとに温度差がある住まいは、ヒートショックなどのリスクも高まりますので大変危険です。

 

今後は断熱等級6がスタンダードになり得る

これから家づくりをするなら、スタンダードになり得る断熱等級6をおすすめします。

 

【断熱等級6を選ぶメリット】

  • ・暖房していなくても概ね13℃を下回らない室温を保てる
  • ・断熱等級5と比べて冷暖房効率が高まるため快適性向上や光熱費削減につながる
  • ・断熱等級7と比べて建築費用を抑えられる
  • ・断熱等級6以上が対象になる「子育てグリーン住宅支援事業」で補助金を受け取れる可能性がある

 

断熱等級6の住まいは、断熱等級5と比べて快適性や省エネ性が高まり、断熱等級7よりも建築費用を抑えられます。

また、断熱等級6の建物で「子育てグリーン住宅支援事業」が定めた一次エネルギー消費量の削減率を達成すれば、160万円の補助金を受け取れる可能性もあります。

様々な面でメリットが大きい断熱等級6は、今後のスタンダードとなるはずです。

 

ポイント

現段階では断熱等級6に対応できない住宅会社があり、対応できたとしても高い追加費用がかかるケースも考えられます。

標準仕様で断熱等級6を満たすような、断熱性の高い家づくりをしている住宅会社に家づくりを任せることが大切です。

 

“R+house 国松工務店”は、標準仕様で断熱等級6相当をクリアできる住まいをご提供しております。

R+houseの断熱性

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断熱等級を高める家づくりをするためのポイント

断熱等級を高めた家

▷施工事例:愛知県名古屋市注文住宅

断熱等級を高めるために大切なポイントをご紹介します。

 

質の高い断熱材を適切な「厚み・方法」で施工する

建物全体を覆う断熱材は、断熱性能に大きく影響します。

ポイントは、質の高い断熱材を適切な「厚み・方法」で施工することです。

どんなに良い断熱材でも薄くて隙間だらけの施工では、高い断熱性は確保できません。

性能の高い断熱材を標準仕様とし、高い技術力で施工してくれる住宅会社を選びましょう。

 

窓・玄関ドアの性能を高める

窓や玄関ドアの性能を高めることも重要なポイントです。

熱は開口部から出入りしやすいと言われており、断熱性の低い家では次のようなデータもあります。

 

  • ・冬場:58%熱が開口部から逃げる
  • ・夏場:73%の熱が開口部から入る

 

窓は、トリプルガラスや樹脂サッシを採用で熱の出入りを防ぐことができ、Low-e膜が入ったガラスなら日射熱を通しにくいです。

また、玄関ドアにも仕様によって断熱性が大きく異なりますので、デザインだけでなく性能面も重視してみてくださいね。

 

軒や庇で日射量を調整できるようにする

軒や庇をつくり、日射量を調整できるようにしましょう。

 

  • ・軒:屋根が外壁から出っ張っている部分
  • ・庇:窓や出入り口の上に施工される日除け

 

軒や庇は、夏場の強い日差しを遮り、冬場の日差しを取り込むことができます。

敷地の日当たりや建築エリアなどによって、必要な軒や庇の寸法は異なるため、しっかりとシミュレーションしてくれる住宅会社に相談しましょう。

▷関連コラム:〈パッシブデザインとの融合が鍵〉アクティブデザイン建築のメリット・デメリットは?

 

高効率な換気システムを採用する

高効率な換気システムなら、さらに建物の熱損失を軽減できます。

具体的には、給気と排気の際に熱交換をしてくれる第一種換気システムの採用です。

排気に含まれる熱を回収し、給気した空気に伝える熱交換機能付きの換気システムなら、冷たい外気温の侵入を防げます。

熱を含んだ空気が家中を循環するため室温が下がりにくく、熱の出入りを最小限に抑えることが可能です。

▷関連コラム:床下換気は木造住宅に必須?方法や基礎断熱との関係を解説

 

まとめ

断熱等級5は、建築エリアや体感によっては寒いと感じるとの意見もあります。

さらに高い基準が設けられた断熱等級6以上の家なら、より快適で省エネ性の高い住まいが実現可能です。

断熱等級6以上を確保したいなら、断熱性の高い家の施工実績が豊富な住宅会社へ家づくりを依頼することをおすすめします。

▷関連コラム:【高性能住宅とは?】基準やメリットデメリット、工務店・ハウスメーカーの選び方まで紹介

 

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“R+house・国松工務店”は、名古屋市を中心に、長年「温度と空気をデザインする」をコンセプトに掲げ、省エネにこだわった快適な住まいづくりを行なっています。

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高耐震

私たちが手掛ける住宅はすべて認定長期優良住宅+耐震等級3標準仕様。一般的にはあまり考慮されない、重心・剛芯・バランスも重視しています。※耐震等級3相当・同等ではなく「適合証明書」を取得した認定住宅です。

 

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気密性を示すC値は、R+house標準の1(cm²/m²)以下を大きく上回る高気密を実現。全棟実測試験を行い、C値0.5(cm²/m²)以上の場合は、施工のやり直しを行っています。

 

エネパス住宅

最高峰の断熱材と太陽光発電システム。日々の電気料金の軽減にも貢献します。

 

温度バリアフリー

地中熱利用全熱交換器型循環システム+エアーサイクルを標準装備。温度差のない住環境を実現することで、結露によるカビ・ダニの軽減、冬のヒートショックによる家庭内事故、冷え性・低体温症など、家の温熱環境が身体に与える影響に配慮しています。

 

高環境

床暖房を必要としない施工方法と空気の対流を考えた設計により、ストレスを軽減。大きな吹き抜けを設けることでさらに冷暖房効率が良くなり、エアコン1台で家じゅう高環境が得られます。

 

高濃度水素生活

家族で使用する全ての水に、自然の原理から生まれた最先端技術の「生命の水」を採用。酸化反応を抑制し活性酸素を減少。自然治癒力やデトックス効果を促進します。 高濃度の水素を体内に取り込むことで、悪玉活性酸素を体内から排出し免疫を高めます。健康寿命「健康促進+美+若さ」の追及に役立てていただけます。

 

抗アレルゲン住宅

私たちが扱う住宅はすべて抗アレルゲン仕様。PM2.5、ハウスダスト、花粉、粉塵、煤塵、黄砂、ダニなどを特殊なフィルターで取り除き空気を浄化。さらにイオン化することで、消臭・除菌やカビの撃退へ。家中クリーンな空気環境で、アレルギー軽減へとつなげます。

 

家の長寿命化だけではなく、家族の健康も守れる“R+house”の住宅。

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監修者情報

国松工務店【R+house 名古屋西・緑・東海】編集部

国松工務店【R+house 名古屋西・緑・東海】編集部

国松工務店【R+house 名古屋西・緑・東海】では、「家族の数だけ住まい方がある」という考えのもと、施主さんの趣味や価値観、生活スタイル、将来のライフブランまでをヒアリング。未来を見据えた理想の暮らしを提案するため、建築家が土地の環境を確認したうえで設計しています。
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